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巨鳥の影

徳間文庫 な44−2
長岡弘樹/著
著作者
長岡弘樹/著
メーカー名/出版社名
徳間書店
出版年月
2025年5月
ISBNコード
978-4-19-895021-7
(4-19-895021-0)
頁数・縦
293P 15cm
分類
文庫/日本文学 /徳間文庫
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価格¥820

出版社の商品紹介

出版社からのコメント

心の不思議にせまる長岡ミステリーの醍醐味! 窮地に陥った時、人は何をするのか?ーー長岡弘樹が紡ぎ出す短編には、考え抜かれ、磨き上げられた短さのなかに奥深さがある。ーー宇田川拓也(ときわ書房本店)生活のなかで、ふとした心の隙間に忍び込む殺意や悪意が、蟻や、鳥、魚、犬、プラナリアなど、さまざまな生物と絡んで事件が発生する。のぞきや、泥棒、殺人など、犯罪の背後にあるドラマを描き、謎解きだけではないミステリーの魅力を放つ。その根底には温かなまなざしと伏線のしかけがめぐらされている。心の揺れや、ゆがみが引き起こす犯罪&どんでん返しの妙を堪能する8篇の極上ミステリー。仕事中の刑事が給油に立ち寄ったガソリンスタンドで、勤務していたのは外国人だった。そのとき、聞き慣れない鳥の鳴き声がした。ある盗難事件の捜査過程で、その外国人従業員の友人が浮かんだ。彼は逮捕されたが、違和感が残る。その後、真犯人が判明したが……。(「巨鳥の影」)語り手は新米刑事。空き巣男を女教師が正当防衛で殺人という通報があった。そして、侵入犯は教え子の父親だったと判明。とても小さくやせた息子に掃き出し口からしのびこませ、鍵をあけて泥棒していたという。父親は、息子をガリガリの状態のままにするため、食べさせず、虐待していた。自宅に侵入された担任教師は犯人の父親をゴルフクラブで殴って殺した。盗犯等防止法が適用され、不起訴という判決が出た。その後、孤児となったその子の行く末は……。(「死んでもいい人なんて」)隣室のキャバ嬢の部屋にそっと忍び込む。ときどき鍵をかけ忘れると知っていた。内気な学生のペットは蟻だけ。柑橘系の彼女の香りを吸い込む。そのとき大きな地震が起き、彼女が戻ってきた。そして蟻を、自分もペットに借りたいと彼女が訪れて…。(「水無月の蟻」)医者の父から教わったのは、ホワイトボードマーカーで手鏡に描かれた魚が水に浮くということだった。それが思いがけぬ破滅を生んで……。(「鏡面の魚」)他、ミステリ短編の醍醐味を堪能する4篇収録。

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